立退き

世代交代。

ビジネスの世界でも、スポーツの世界でも使われる言葉ですが、
不動産の世界においても、世代交代が存在します。

なにも、町の不動産屋の親父が引退して、
息子へ代を譲るという話ではありません(笑)

建物の世代交代です。


弊社所有のアパートも、現在、建替え計画を進めています。
昭和46年築のRC造、4階建てのファミリー向けアパートです。

室内はこんな感じ。

当然、畳。  建具は基本、襖です。


浴室は左官屋さんが一つ一つ仕上げたタイル張り。
給湯機は付いてません。バランス釜(死語?)です。

建物の老朽化が激しいため、いざという際の「安心」が保てないと、
取り壊しを決断したのが一昨年。

昨年夏から入居者の皆さんに立退きの告知をして、
約半年がかりで、明け渡しを進めてきました。
全20戸。
もともとの空室も含めますが、現在16戸室が空っぽになりました。

主のいなくなった部屋は、なんとも淋しいものです。
長い方は、新築当時からずっと住んでいただいていた方です。

 出産をされて、
   子どもを育て上げ、
     自立・結婚を祝い、
       お孫さんを抱き上げた。

お一人お一人の人生が、そこにあったわけです。

幸い、ほとんどの方々が、貸主都合の立退きにもかかわらず、
引越の日には、私にお礼の言葉を口にしてくださいます。

 「長いこと、お世話になりました」

 「こちらこそ、永い間ありがとうございました。
                淋しくなります」

そんなやり取りをしながら、1室、また1室と空き部屋になって行きます。

しかし、こうせざる得ない理由があります。
大規模の地震の際には、入居者の方々の命を保証できないのです。

「やさしい鬼」となって進めてきた立退き交渉も、あと4世帯を残すのみとなりました。

ここまで立退きをされた方々とは、1世帯たりとも後味悪い退去をされた方はいません。
そのことが、貸主としての誇りですし、皆様への感謝の念でいっぱいのところです。


新たに建て替わる物件は、こんな風に考えています。
アンチエイジングとスマートエイジングの融合。
住まい手の安全を守るべき機能は、時間にあらがって安全基準を守り通す。
逆に、空間としては、時の経過とともに、その味わいを深めていっても良いはず。

私が4才の頃に建てられたアパートは、私の娘が8才になった今年、建て替わります。

また、新たなご家族の人生のステージになるかと思うと、ワクワクが止まりません(^^)


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